「 わたしの大重祭 」

神田亜紀

 

 

大重祭り 2021。

 

鎌田東ニさんにお声かけ頂き呼びかけ人として関わらせて頂いて、当日は久高オデッセイの助監督マーティこと比嘉真人さんと司会を務めさせて頂きました。

 

オンラインで全国… 全世界の皆さんと繋がり、あらゆるジャンルの方々から届けて頂いた大重監督への想いは、時に魂が震えるような感動共鳴に涙する、なんとも言葉にし難い美しい時間でした。

 

監督もお空でお酒がさぞかし進んだことと思います。

 

当日風が吹き荒れていた沖縄…さすが、風を呼ぶ監督!小嶋さちほさんが歌っている時に

俺はここだと言わんばかりの突風が急に吹き、監督の存在を感じ胸が熱くなりました。

 

皆様ひとりひとりが目を細めながら語られる大重監督とのエピソードをうかがいながら、私自身も監督と過ごした日々や、胸に刻んでもらった珠玉の言葉たちが蘇りました。

 

一番辛い時期に監督に想いを告げたことがありました。「亜紀、明日、日の出をみろ。」

監督の言葉どおり翌朝日の出を見に行きました。暗闇から力強く生まれる光を浴びながら、新しい朝がはじまる、また新たな一日がここからはじまるんだとなんとも清々しい気持ちで満たされました。監督は病気の後遺症が辛く毎日のように命を経ちたいと思っていた時に毎朝朝日をみて「新しい今日を生きよう」と思っていたと話してくれました。

朝日をみるといつも思い出します。

 

今回の大重祭に西表島からリモートで参加していた友人が、祭後に会いたくなったと連絡をくれたので西表島へ行きました。彼女とは久高島で開催した大重祭で出会えました。

 

ひと気がない手つかずの大自然が生きる西表島。

風を感じ、光を感じ、命を感じ… 監督のように空気の目線で島の命あるものの息吹を全身全霊で感じながら、監督が隣にいるような気持ちになりました。

そして監督の作品『風の島』『光の島』の舞台となったパナリを眺め友人と今度行こうねと話しながら、こうして御縁を繋げてくれた監督へ感謝の想いでいっぱいになりました。

 

監督が「俺はお前に何もしてやれないけど俺が繋げた人たちはお前の宝になるからな!」と言ってくれた言葉をしみじみ身に染みて感じた大重祭。監督の想いを胸に"それぞれの大重祭" は日常のなかでも継続しています。

 

Zoom・You tube LIVEで繋がりご参加くださった大重ファミリーの皆さん、ありがとうございました。また来年も開催予定です。またお会いできることを楽しみにしています!

 

監督、たくさんの宝物をありがとう。